留学体験記 フィンランド ラップランド大学 デザイン学部⼈間情報デザインコース4年 上葛 海⽻さん
diary02
デザイン学部⼈間情報デザインコース4年 上葛 海⽻さん (留学期間:2023 年8⽉〜12 ⽉)
この留学先を選んだ理由
フィンランドは、北欧デザインといったシンプルなデザインが魅⼒的である上、デジタル化が 進んでいる国です。そのような環境で専⾨分野を深く学びたいと考えました。
この留学時期に決めた理由
現役で卒業したかったためです。留学する際は休学も選択肢の⼀つですが、わたしの場合、4 年 後期に札幌市⽴⼤学の卒業研究をオンラインで⾏うと同時に、ラップランド⼤学の授業を履修 することで、現役で卒業することを選びました。
留学先⼤学への⼊学⼿続きに関して、これから留学を考えている後輩に向けたアドバイスは?
- 英語でポートフォリオを作らなくてはならない。
- 志望理由書を作る際は、英語の先⽣などに添削していただくと良い。
ビザの⼿続きに関して、これから留学を考えている後輩に向けたアドバイスは?
- できるだけ早く⽤意する。
在留許可の申請は数ヶ⽉かかるため、余裕を持って準備を始めることが⼤切です。在留許可の 流れを⼤まかに知っておくだけでも、留学準備が進めやすいため、興味がある⽅はこちらの記 事を読んでみてください。
EnterFinland 徹底解説!フィンランドのビザ在留許可申請
https://suvi-finland.com/visa/
保険関係の⼿続きに関して、これから留学を考えている後輩に向けたアドバイスは?
- OSSMA ⼀択
留学の際に⼤学からOSSMA という危機管理サービスに加⼊することを義務付けられるため、
付帯している海外保険に⼀緒に⼊ってしまうのが格安で安⼼です。
保険の補償内容を理解することは難しいですが、最終的に責任を取らなくてはいけないのは⾃分なので、補償範囲をしっかりと⾒極めて⾃分に合ったものを選んでください…!
語学関係の準備に関して、これから留学を考えている後輩に向けたアドバイスは?
- 楽しみながら英語に触れる
英語は根気よく勉強しなければならないため、楽しみながら続けることが⼤切だと思います。私の場合は、スマホやパソコンを英語設定にしたり、Instagram やX で海外のアカウントのみをフォローしたり、Netflix で洋画をみたり、Podcast で英語のものを聞いたり、ChatGPT と英語で話したりして、⽇常的に英語に触れるようにしていました。
⽇本から持参した⽅がよいもの、その他出発前にやっておくべきことは?
- 調味料
醤油、ソース、めんつゆ、味噌など。料理する⽅は、みりんや料理酒、だしなどもあるとよさそうでした。
- ⽇本⾷
インスタント麺、インスタント味噌汁、チンして⾷べられるご飯、そばやうどんの乾麺、⻨茶
など。個⼈的には、あえるパスタソースシリーズとお好み焼きの粉に助けられました。
ロヴァニエミには、⽇本⾷や⽇本の調味料が⼿に⼊るアジアンスーパーはない上、フィンランドと⽇本ではかなり⾷⽂化が違います。ですので、キャリーバッグの重量制限が許す限り、⽇本の⾷べ物を持っていくことをおすすめします。
- 常備薬
イレギュラーな環境では体調を崩しやすいですし、海外のお薬が⾃分に合うかわからないため、いつも飲んでいる薬は⼀通り持って⾏った⽅がいいと強く思います。もしフィンランドでお薬が買いたければ、Apteekki という場所で購⼊できます。
※SIM カードは現地にある
⽇本で購⼊して⾏くのも⼿ですが、フィンランドにはDNA という携帯会社があるので、現地で購⼊するのも⼿だと思います。
⽇本でSIM ロックを解除してから、ヘルシンキ空港かロヴァニエミのR-kioski、Revontuli のDNA でSIM カードを購⼊して、プランを選びます。
ちなみに、わたしはDNA Super Prepaid のLaitenetti 180 vrk (0.5/5 Mbit/s)というプランで⽣きていました。
なんなら、アパートと⼤学にWi-Fi があるので、プランを購⼊しなくても⽇常⽣活で⼤きく困ることはないかもしれないです。
出発前にやっておくべきこと
- 2段階認証を解除しておく
最近はセキュリティ強化のために、メールや電話番号でログインするようなサービスも多いですが、電話番号認証にしていると、フィンランドで⾃分がログインできなくなるため、解除してから渡航することを強くおすすめします。
- 海外送⾦使えるようにしておく
家賃を⽀払うために海外送⾦する必要があるため、予め⽤意しておきましょう。アパートの部屋が決まったらすぐにデポジットを⽀払わなくてはならないのですが、こちらはクレジットカードでも⽀払い可能です。しかし、家賃の⽀払いは振り込みしか受け付けていないため、海外送⾦ができるようにする必要があります。海外送⾦にかかる⼿数料は⾃分持ちです。
- 世界情勢調べておく
これは渡航してからも続ける必要がありますが、フィンランドはウクライナと戦争を⾏なっているロシアの隣に位置する国であり、少し緊張感がある状況になることも時にはあります。⽇本は海に囲まれた島国で単⼀⺠族国家であるため、感覚的に想像しにくいかもしれませんが、世界は⾊んな⼈が混じり合って動いているので、移⺠や宗教、⼈種などたくさんの⽴場や考え⽅を持った⼈がいることを尊重しつつ、しっかり⾃分の⾝を守ってください。
とはいえ、ロヴァニエミはとても治安がよいです。
- 使うアプリが変わる
What’s App、Instagram は必須です。ラップランド⼤学で直接説明があると思いますが、Tuudo やMoodle といった学内アプリも使うことが多いです。また、Yahoo!知恵袋やYahoo!ニュースはヨーロッパではみられません。⽇本のアプリもちょいちょい使えないので、覚悟しておいてください。
ちなみに、My Aurora Forecast というアプリを⼊れるといつオーロラが⾒れるかわかって楽しいです。
留学先⼤学で履修した授業科⽬とその単位数(例:秋学期、Finnish Design、4 単位)
- Finnish Design 4 ECTS
- Spatial and Interactive Moving Image 5 ECTS
- Multimedia Expression 3 ECTS
- Industrial Design Advanced Project 10 ECTS
- Understanding Finland 3 ECTS
- Survival Finnish (CEFR A1.2) 2 ECTS
———
合計 27 ECTS
留学中の学習・研究の概要
- Finnish Design
グループでフィンランドの会社に調べて発表したり、フィンランドのデザインについて⼤まかに勉強しました。最後はグループごとに作品を作って発表しました。
- Spatial and Interactive Moving Image
プロジェクションマッピングする授業です。プロジェクターを⼤学から借りて、そこで⾃分で 作品作って最後に発表します。座学がとても多いです。
- Multimedia Expression
デジタル系のことをざっくり勉強して、最後⾃分で作品を作ってプレゼンを⾏います。
- Industrial Design Advanced Project
1ヶ⽉に1つ⼤きな課題があって、グループ毎に取り組んでいく授業です。アプリを作ったり、バーチャル系のことをやったりします。みんなで⼀つのサービスを作って、最後にプレゼンします。フィンランド⼈が多かったです。
- Understanding Finland
フィンランド⽂化や歴史について教えてくれて、最後に⾃分の国とフィンランドを⽐較したレポートを提出します。1 ⼈でやってもいいし、同じ国の⼈同⼠でやってもいいため、わたしは⽇本⼈の⼦達と取り組みました。1⼈でやるにはえげつない量です。
- Survival Finnish
中学1年⽣の英語みたいな感じでフィンランド語勉強していきます。楽しかったです。
最後対⾯テストがあります。
⽇本と⽐較すると、全体的に主体的な学びが多いと感じました。わからなかったら⾃分で質問しに⾏ったり、授業時間外に積極的に集まって作業を⾏うことが印象的でした。また、最新の授業が多くてとても興味深かったです。
※デザインの授業ばかり取ると、同じ学部⽣にしか出会えないので、Understanding Finland や
Survival Finnish のようなちょっと違う授業を取ると、新しい友達ができたりします。
単位互換の難易度的には語学系が⼀番低いのかなぁと感じました。ラップランド⼤学では様々な⾔語の授業が開講されているので、興味がある⽅はおすすめです。
学習・研究⾯でのアドバイスは?
- わからないことはちゃんと聞く
話が理解できないこともあると思いますが、そういう時は、恥ずかしがったり、強がったりせずに友達や先⽣にちゃんと質問することが⼤切です。
宿泊先について
- アパートはルームシェア
個⼈の部屋があって、キッチン、シャワーなどは共⽤です。
ロヴァニエミにはDAS という学⽣向けのアパートがあり、ラップランド⼤学の学⽣のほとんどはDAS のアパートに住んでいます。
- アパートのは早い者勝ち
ラップランド⼤学の合格通知メールの中にDAS のことが書いてあると思うので、それを読んで早めに申し込みましょう。アパートは⽉毎の⽀払いなので、⼊居⽇は⽉を跨がなければざっくり記⼊で⼤丈夫のようです。
アパートはDAS Euro の⼈が多いです。わたしはDAS Rovala でしたが、⼤学から遠いもののロヴァニエミ市内には近かった上、部屋は広く、のどかな場所だったため、満⾜度が⾼かったです。DAS X は遠そうです。
- ルームメイトと相談しよう
共⽤スペースはルームメイトと管理しなくてはならないため、洗剤やトイレットペーパーなどの備品の購⼊、掃除の頻度、どのくらいの綺麗さが基準か、相⼿の物を使ってよいか、友達を家に呼んでよいかなど、ルームメイトときちんと相談しておくのが吉です。
⽣活環境について
- ⽩夜、極夜すごい
ロヴァニエミは緯度の⾼い地域であるため、夏⾄の時期は⽇が沈まず、冬⾄の時期は1⽇中真っ暗です。体内時計がバグって、不思議な感覚になります。
- 寒い
北極圏なので、とても寒いです。
- ⼤学の周りは森と湖
ロヴァニエミの市外からは若⼲離れたところにあります。のどかな場所です。
- 超⾃転⾞社会
フィンランドはみんな⾃転⾞に乗っています。冬でも乗ります。なので、移動⼿段は⾃転⾞であることが多いです。また、ロヴァニエミ市内はバスが⾛っていますが3.5€なので⾼いです。
また、市外に出たいときは、バスか電⾞(VR)です。
- パスタ地獄に陥りがち
ご飯は、なんやかんや安くて⼿軽に⾃炊できてたくさん⾷べられるパスタに落ち着きがちです。
お⾁はそんなに新鮮じゃないし、⾼めです。お⿂はサーモンしかいません。でも、野菜(特にじゃがいも)は安い上、量り売りで野菜が買えるのが魅⼒的です。⾷べ物は、K-Market か⼤学向かいにあるSale で買います。ちなみに、フィンランドのコンロはあったまるのに5 分くらい
かかります。学⾷もあります。
- 圧倒的カード社会
フィンランドで⽀払いに現⾦を使ったことはありません。ずっとデビットカードで⽀払っていました。使うとすれば、友達と割り勘する時くらいです。⽇本からユーロを⽤意してしなくても⼤丈夫かなと思います。逆にカードは絶対に⽤意して⾏った⽅がいいと思います。
- 洗濯は寮でできる
洗濯はDAS のWeb サイトから洗濯機、乾燥機を予約して、⾃由に使うことができます。
派遣先⼤学における留学⽣へのサポート体制
- 学科の先⽣
⼤学では学科の先⽣が担当教員だったため、授業に関することはその⽅に聞いていました。
- チューター
渡航前にチューターという留学をサポートしてくれる担当の⽅が付きます。最初はその⽅に、 空港から寮まで案内してもらったり、スーパーを教えていただいたり、交換留学⽣の集まりに 誘っていただいたりしていました。
また、留学前には、Goin というアプリでラップランド⼤学の⼈と繋がることもできます。
さらに、ルームメイトや⼤学の友達、⽇本⼈留学⽣の存在は精神⾯においてとても⽀えになりました。
学習・研究以外の活動
休みの⽇はデッサン教室へ⾏ったり、⾃然のアクティビティを楽しんでいました。また、友達とお茶したり、⾊んな国の⼈が集まってそれぞれの国の料理を作って⾷べていました。
⼤学の施設について
F 棟がアートアンドデザイン学部なので、そこで授業を受けたり、作業をしたり、学⾷を⾷べたりしていました。
留学中の、毎⽉の⽣活費とその内訳
宿泊費: 48,000 円
⾷費: 50,000 円
他雑費: 2,000 円
—————————
合計 100,000 円
※最初に布団、カーテン、フライパン等の⽣活必需品を揃える必要があります。また、⾷器⽤洗剤、スポンジ、トイレットペーパー等はルームメイトと交代で購⼊していました。
ちなみに、フィンランドは⾃転⾞社会であるため、⾃転⾞を購⼊する可能性も頭に⼊れておくといいかもです。
留学に要した費⽤総額とその内訳
⽣活費: 500,000 円
保険: 50,000 円
航空券: 400,000 円
在留許可: 50,000 円
留学先への学費: 0 円
————————————
1,000,000 円
※航空券は早く買えば買うほど下げられると思います…!
また、わたしは直⾏便にしましたが、乗り継ぎで⾏くと価格を抑えられます
留学全体を振り返って、留学の意義や留学をとおして成⻑したこと・感じたこと
本当に豊かで充実した経験をさせていただきました。特に、デジタルデザインへの学びを深め、北欧デザインに触れる貴重な機会をいただき、専⾨分野での成⻑を実感しました。さらに、⾊々な国の⽅と⽇常的に交流することで、世界の多様性を肌で感じ、異⽂化理解の重要性を学びました。これらの経験を今後に活かしていきたいです。
留学を考えている・興味がある後輩や受験⽣へのメッセージ
留学はやることも多く⼤変ですが、⽬の前のことをひとつひとつこなしていけば、きっと道は拓けます。⼼から応援しております!
